サステナブルな地球に導く
三ツ矢サイダー
MITSUYA
EVER GREEN ACTION
- エクスペリエンスデザイン本部
- ストラテジックプランナー兼クリエイティブディレクター
- 近藤亜希子
アサヒ飲料様の「環境負荷軽減」をテーマに、ブランド価値を向上させた事例をご紹介いたします。アサヒ飲料様のマテリアリティの1つである「環境領域」の強化へ向け、国民的炭酸飲料の三ツ矢サイダーで環境負荷低減の訴求をする取り組みを我々TOPPANチームが共創させていただきました。SX推進、ブランド認知を広げるための体験アクションを検討している方、本記事をぜひお楽しみください。
常盤色(ときわいろ)の約束、三ツ矢エバーグリーンアクション
アサヒ飲料様は「社会の新たな価値を創造し、我々の『つなげる力』で発展させ、いちばん信頼される企業となる」というビジョン、「100年のワクワクと笑顔を。」という約束を掲げられています。その実現のため「健康」「環境」「地域共創」という3つのマテリアリティを設定し、CSV経営における重点課題領域と位置づけられております。今回はその1つである「環境領域」。
「Move Your Heart~ココロもはじける三ツ矢サイダー~」でおなじみの日本生まれのスターブランドが、ワクワク楽しい環境訴求アクション「MITSUYA EVER GREEN ACTION」を実施しました。特設サイトにて公開されるコンテンツや体験型イベントなどを通じて、人々の環境配慮に対する意識や行動に働きかけ、サステナブルな地球を一緒に目指すという取り組みです。
常盤色(ときわいろ)に込められた想い
「エバーグリーン」とは三ツ矢サイダーのブランドカラーである深い緑「常盤色」。いつまでもみずみずしい、木々の美しい緑を表し、永遠、不朽、繁栄の象徴とされています。地球環境を守るために、みんなができることからはじめよう、という想いがつまっていますので、そのブランド体験ができます。
「エコッて楽しい!」サステナブルを身近に体験するONE STORY
メッセージを贈る相手は、未来を担う「トレンドエシカル層たち」と「子供たち」。「トレンドエシカル層」とは私達が考察した新クラスター層で、エシカル高感度全体を考えた場合、ストイックなエシカル層の後ろに控えている予備軍層をこう名付け「エコは大切だとわかっているけれど、具体的にどうしたらいい?」「簡単に楽しくエコを学びたい!」というインサイトに届くよう、身近に環境貢献ができる体験型アクションでアプローチしました。
まず年間を通したストーリーを考えました。それは生活者の皆様が環境配慮を自分事化して行動に起こしていただくまでのジャーニー。ブランドパーパスを起点に「本取り組みのあるべき姿」からKPIマップを策定し、特設サイトにて環境宣言文の宣誓、コンテンツ拡充、ユニークな環境配慮クイズ、インフルエンサー施策、環境訴求体験型イベントへ続きます。知っていただき、理解していただき、体験して自分事化へ、共感醸成へと歩みました。
ここではクイズコンテンツとイベントをメインにご紹介します。
「MITSUYA EVER GREEN ACTION」始動
2021年末に「MITSUYA EVER GREEN ACTION」特設サイトの開設と、『三ツ矢サイダー』PET500mlのロールラベルを題材にしたコラムを公開。サステナブルな取り組みを楽しく伝えるコンテンツを随時公開していきます。
環境クイズ!ラベル樹脂量約50トン削減、なんとパンダ500頭分!
『三ツ矢サイダー』PET500mlをロールラベル化した効果をコラム公開。ロールラベルで削減される樹脂量を身近なもので表現することで環境に配慮した取組みを楽しく知ることができます。ラベルを薄く短くすることで、1本当たりのラベル使用量を約55%削減。このロールラベル化で原料となるラベル樹脂量を年間あたり約50トン削減しました。
「ボトル to ボトル」で資源再生
アサヒ飲料様は、気候変動対策や環境負荷の低減、CO₂排出量の削減やプラスチック資源の循環利用など、次代を担う子どもたちへの環境教育活動に取り組んでいらっしゃいます。前述のロールラベルクイズで生活者の皆様にご理解していただいたあと、具体的な体験でエコをワクワク伝えたい、メンバー全員が毎晩試案しました。
アサヒ飲料様は、飲み終わったPETボトルを新たな資源に再生するための取り組みとして、使用済みPETボトルをPET樹脂原料として再資源化し、もう一度PETボトルとして生まれ変わらせる「ボトル to ボトル」リサイクルを推進されています。まさにそれを体験できるアイデアを、日本を代表するおもちゃクリエイター野出正和先生のご協力と開発協力をいただき、具現化していきました。
巨大な矢羽根が出現!三ツ矢コロコロゲームでエコアクション!
「あれ何!?」ぞくぞくと人が集まってきました。そこには数メートルもの巨大な矢羽根がドンッ!三ツ矢オリジナルのピタゴラスイッチ、ペットボトルリサイクル体験イベントを開催です。様々なエコ調査より、実は意外に億劫なのがゴミの分別でした。「やらなきゃいけないが、めんどくさい」を「分別って楽しい!」にライフイフチェンジングできないか?楽しく学べるゲームで環境配慮リテラシーのアップへと推進しました。
内容は、分別後リサイクルをするとペットボトルが新しいペットボトルへ生まれ変わる事をゲームを通して子供たちへ訴求。電気を活用しないエコイベントを実施しました。
STEP1リサイクルすごろくでボトルtoボトルを学ぶ。
並んでいる間に、床に設置されたすごろく風のマットでボトルtoボトルの手順とリサイクルに関する豆知識を学びました!
STEP2ラベルをはがしてゲームに参加。
入り口でもらった三ツ矢サイダーのラベルをはがし分別!それがゲーム参加のチケット代わりに。小さなお子様も一生懸命にはがしてくれました!
STEP3リサイクルゲームに挑戦!
巨大な三ツ矢の矢羽根マークのゲーム台は、実はリサイクルBOX。空のペットボトルをコロコロころがして穴に入ればナイスリサイクル!
STEP4新しいボトルに生まれ変わる。
最後は賞品の新しい三ツ矢サイダーを受け取り、ペットボトルを正しく分別するとまた新しいペットボトルに生まれ変わることを体感!
子供たちにインタビューをしたところ「僕は分別をやった!」「楽しかった!これで地球がどんどん良くなるんだね!」と嬉しい言葉をたくさんいただき、エコ体験が楽しい夏の思い出になりました。親子でブランドを通して、環境配慮への意識改革ができたという素敵な結果をもたらしました。
子供たちの笑顔や言葉が我々チームの心に鮮やかに響いています。これからも「できることからはじめよう」環境への新しいアクションをオリジナルの世界観で創造し、コミュニケーションさせていくお手伝いができれば光栄です。
2023.03.01